家族をつなぐお家、ずっと居たくなる家

日本建築が少なくなってきた今、洋風住宅で縁側の要素を取り入れようと思ったら、それに一番近いのはウッドデッキになります。


新築を建てる時にウッドデッキを取り入れるとしたら、それはどんな役割を果たしてくれるのでしょうか。



1. 日本家屋において縁側が果たした役割



縁側の歴史を紐解いていくと、それは奈良時代にまでさかのぼります。法隆寺東院にも見られ、主な役割の一つは季節情緒を感じることでした。四季がはっきりしている日本では、春には花を、冬には雪を眺め愛でるという習慣があります。家の中にいながら四季の移ろいを感じられるようにしたのが縁側です。


また、もう一つの役割は人との交流の場として使うことでした。家の中にあがっていくには抵抗があり、そこまでの時間もかけたくないという場合のうってつけの場所が縁側だったのです。


このような、空間を仕切るという意識が薄く、家の外でもなく中でもないという特殊な空間は日本建築独特のものです。




2. ウッドデッキのメリットと注意点



縁側としての役割、つまり、四季を愛でることや人との交流としてウッドデッキを家に取り入れればそれだけのメリットがあります。


家の中と外との境界線が曖昧であるゆえ、例えば厚木市周辺では、真鶴や小田原から磯の風が家の中を通り抜け、夏でも過ごしやすくなります。家族でBBQをするにもホームパーティーをするにも、ウッドデッキがあればわざわざ家の中を片付ける必要もありませんし、においの心配をすることもありません。


ウッドデッキの弱点をあげるとするなら、雨風にさらされることによる劣化です。しかし、防腐処理を行い、ハウスメーカーの点検時に必要なメンテナンスさえしておけば耐久性は保たれます。家族間コミュニケーションを自然に増やせるというだけでも、ウッドデッキが持つメリットは大きいでしょう。




3. ウッドデッキで繋がる家族・仲間の輪


気軽にウッドデッキを使えるということで、ペットを飼っている場合にそれを採用する家庭は多いです。室内犬であってもウッドデッキで遊ばせて運動不足を解消させることができるからです。また、小さい子どもがいれば夏にはそこでプールを広げられ、親子で遊ぶこともできます。


家に友人を招く際にも、家の中に呼ぶより気軽に集える場所として使えるため交流しやすいと言えます。かと言って遠出することもないのでより便利です。仲間との輪を広げるにはうってつけの空間となりますね。



4.まとめ


日本建築が少なくなってから失われつつある縁側。しかし、洋風住宅が増えてもウッドデッキを取り入れれば、今の時代に合った新しい形で日本の文化が戻ってきます。縁側のメリットをウッドデッキで導入してみてはいかがでしょうか。